超初心者向け作曲講座(俺流)

KORG Gadgetが2.5.0にバージョンアップして色々話題になっていますが、そのようなアプリを手に入れて作曲をはじめてみたいと思った方に、同じようにアプリで作曲を初めた私が自分なりの方法などを書いていくコーナーです。作曲というかDTMですね。


【はじめる前に】

プロになりたいとかそういう方はどこかに習いに行ってプロに教えてもらった方がいいです。趣味程度でなるべくお金をかけずにやりたいというような方には参考になることがもしかしたらあるかもしれません。

【準備】

はい、そんなこんなで気軽に初めてみたい方に、まず必要なものはこちらです。

  • iPhone or iPad
  • 作曲出来るアプリ

iPadを持っている人は画面が大きいのでその方がやりやすいかもしれませんしiPadのみに対応したアプリなんかもあるのでそういう意味でも便利だと思いますが、操作性はある程度は慣れだと思います。私はiPhone 6s Plusがメインですが特に困ることはありません。

勿論、最新のiPhone,iPadの方が処理が早いとか画面が大きいとか色々あるかもしれませんが、最初は今使っているiPhoneで動くアプリを使えばいいと思います。

Androidでも別に良いと思いますが多分アプリの種類がiPhoneの方が豊富なのでiPhoneをお勧めします。

 

おすすめアプリを二つ挙げておきます。

これは私もメインで使っています。とにかく音がいいのと操作性がいいのが特徴です。

そのうち説明しますがGadgetCloudの存在も大きいです。

これは価格が安いので導入しやすいと思います。

これの良いところは初心者にとって難しい関門であるコード進行作りを補助する機能があることです。

他にも、無料アプリなんかも色々あるので探してみたらいいかもしれません。

まあなんでもいいのでそのようなアプリを何か入れれば準備完了です。パソコンなんか無くても楽器が無くても曲は作れます。

一昔前まではパソコンがいるとかソフトを買うとかオーディオインターフェイスがどうとかまあ色んな話がでてきて音を出すまでが一苦労ということだったようですが、今はiPhoneとアプリだけで完結です。

後は、曲を作るだけ!

【音楽理論は必要?】

「作るだけ!…わかった!作る!」という方は自分の感性もしくは理論で曲を作っていってください。もう言うことはありません。

そんなこと言われても…という方もいると思います。超初心者ですから当然です。そういう方向けにもう少し説明します。

音楽を作るというと、上の方に少し言葉がでた「コード進行」なんかも含めた「音楽理論」というものを勉強しないといけないと思うかもしれませんし、そういうことを言う人もいるでしょう。

結論から言うと音楽理論を知らなくても曲は作れます。勿論、音楽理論を知ってそれを使いこなした方が他人から「良い」と言ってもらいやすいでしょう。それは「音楽理論」とは過去の偉人達が試行錯誤した中の良いところを抽出したものだからです。「成功事例集」とでも言えるかもしれません。他人が既に成功した実績がある方法論なのでそれを真似すれば成功する可能性は極めて高いと言えます。

でも趣味で作曲するのにそんなに一生懸命勉強したくない…仕事から帰ってまで成功事例という言葉は聞きたくない…という方もいると思います。気楽にやりたいと。

私も、音楽理論はあまり詳しくありません。音楽理論のテストを受けたら10点ぐらいはとれるかもしれませんがそんなレベルです。それでも曲は作れますし、良いと言ってくれる人もいたりします。

なので気楽にあまり勉強しないで作る方法でいきたいと思います。勉強しないといっても教科書とノートを使った勉強はしないというだけで実技はもちろんありますよ。

【音楽の聴き方】

はい。作り方と言っていたのに話が変わって聴き方になりました。なぜか?

音楽を作るのに音楽というものがどういうものかある程度は分からないと作れないからです。

もし、カレーを作るということになった時にまずはカレーを思い浮かべて必要なものを考えると思います。ジャガイモがいるとかニンジンがいるとかカレールウを買うとか。この時点でもカレーのことを全く知らなければジャガイモがいるということを思いつかないと思います。まあ、カレーなんかは誰でも知っているでしょうからジャガイモがいることぐらいは分かると思いますが、ではカレールウを市販のものを使わず一から作るとなったら?私は作れません。何が入っているか知らないから。さらに、材料が揃っていたとしても調理方法も必要です。焼くのか煮るのか。

 

音楽も同じだと思います。まずは音楽というものがなにで出来ているのか、そしてどういう方法で組み合わせられているのか、ということをある程度知るために音楽をしっかり聴きましょう。ということです。

 

まず音楽とはどういうものか。Wikipediaにはこのように書かれています。


"西洋音楽では、音楽の要素は、リズム、メロディー、ハーモニーの三要素からなると考えられている"


もちろん西洋音楽ではない音楽もありますし、あえて三要素の一部もしくは全部を無視した音楽などもありますがそれらは後々考えていけばいいと思います。

  • リズム
  • メロディー
  • ハーモニー

まずは音楽を聴いて「これがメロディーだな」「これはリズムだな」「これはハーモニーだな」ということがまず分かるようにならないといけません。

音楽の中には色々な音があってそれが集まって曲になっているわけですが、実はその一音一音にはそのような存在意義があります。

例えばロックバンドを思い浮かべて下さい。色んなバンドがありますがメンバーの担当楽器はだいたいこんな感じではないでしょうか?

  • ボーカル
  • ギター
  • ベース
  • ドラム

キーボードがいたりギターが二人いたりまあ色々あるでしょうがとりあえずこんな感じのバンドを想像してください。

そこに、三要素「リズム、メロディー、ハーモニー」をあてはめてみるとどうでしょうか。

  • ボーカル(メロディー)
  • ギター(ハーモニー、リズム)
  • ベース(リズム、ハーモニー)
  • ドラム(リズム)

基本的にはこんな感じじゃないでしょうか。

バンドだと人数がいてそれぞれが役割を持っているので聴く方も分かりやすいですが、たとえばEDMなどのダンスミュージックも同じです。

この場合は一人もしくは少人数でターンテーブルやシンセサイザー、その他機材を操って色々な音を出していることが多いので視覚的には分かりにくいですが、出ている音色一つ一つに同じように役割があります。

逆にクラシックミュージック特にオーケストラのような大人数で楽器の音色も多岐にわたる場合でもそれぞれに役割があります。全部同じです。

自分の好きなジャンルとかこういうジャンルを作りたいというのがあればそのジャンルの音楽を聴いて三要素を考えたらいいと思いますが、初心者にはロックとかジャズとかの少人数の人間と楽器があるバンドから始めることをお勧めします。人と役割がある程度固定されているからです。ある時はギターがソロでメロディーを弾いたりすることもあるので完全には固定ではありませんがそれでもオーケストラよりは分かりやすいでしょう。

【役割を分解して聴く】

ということで、作る前の聴くところからかなり長い話になっていますが、まだ行きます。

ロックバンドいってみましょう。なんでも良いですよ。YouTubeなんかで演奏している姿が分かる方がいいかもしれません。視覚からも判断できるので。

べつにElvis Presleyじゃなくてもいいですよ。

まずは、楽器ごとになにをやっているか聴いてみましょう。普通の人はボーカルが何をやっているかは当然分かっていると思いますが、それ以外の楽器が何をやっているのかよく分からないということもあるようです。特にベースは「聞こえない」「要らない」と言われたりするとネット上で目にすることがあります。本当は役割があるんですけどね。


その話は置いといて、最初はボーカルだけに集中して聴きましょう。つぎはドラムだけ、ギターだけ、ベースだけという風に分けてそれぞれが聞き分けられるようになるまで何回でも聴きましょう。動画だと見た目の動きもあるので分かりやすいかもしれませんね。

それが出来るようになったら次はそれぞれの楽器が何をやっているのかを聴いて考えましょう。

 

ドラムは基本的にはリズムですね。一定のタイミングで色んな音を鳴らしています。ドラムと一言でいっても実はいくつかの楽器が集まって出来ています。バスドラムとかスネアドラムとかシンバルとか。名前は気になったら調べてもらうとしてそれぞれの楽器がどういうタイミングでならされているのかを聞き分けるようにしましょう。「どんちゃんどんちゃん」だったり「どんどんちゃんどんどんちゃん」だったりすると思います。

 

ギターは「じゃーん」とか「じゃかじゃか」という感じで和音(コード)を演奏したり、アルペジオといって和音を同時に鳴らさずに順番に一つずつ鳴らして「一つ一つを見たら和音じゃないけど、大きい枠で考えたら和音だ!」みたいなことをやっていたりまたある時はメロディーを演奏しているかもしれませんね。「じゃかじゃか」と鳴らしているのも好きなタイミングでやっている訳ではなくある一定の間隔で鳴らしています。これはリズムの一部だと言えると思います。

 

ベースはギターのようにじゃーんと同時に複数の音を鳴らすということはあまりしませんが鳴っている音は「ギターとセットで考えたら同じ和音の一部だ!」ということでハーモニーの一部でもありますし、やはり一定の間隔で鳴らしていてリズムを担っているともいえます。

 

ボーカルはずっとメロディーを歌っていることが多いですが、長い音でうーとかあーとか言い出したらそれはハーモニーの一部の役割かもしれません。メロディーもどういう動きをしているのか、例えば急に高い音になるとか低い音になるとか、そうじゃなくてなめらかに移行しているとかそういうのも聴きとると良いと思います。

 

そうやってまずは一つの曲を分解してみましょう。それが出来たら同じバンドの別の曲を分解しましょう。それが出来たら今度は違うバンドにいったり違うジャンルにいったりしましょう。

特に違うジャンルに行った時にはそれぞれの楽器の動きの違いみたいなものに気をつけてみましょう。

例えば、ロックバンドにもジャズバンドにも同じような形のドラムがいますがそれぞれの動きの特徴を聞き分けられるようになりましょう。「ロックのドラムはこういうふうに叩いている。ジャズはこう」というのがジャズ全員・ロック全員に当てはまるわけではないけどある程度分かるようになれば当然作る時に生きてきます。

じゃあEDMはどうなんだとかオーケストラではどうなんだとかどんどん広げていけば、それぞれの音楽を作るために必要な材料がなんなのかが分かるということになりますし、それをどのように組み合わせればいいのかということが分かるということにもなります。

これでカレーの材料と調理方法がある程度分かったのでようやくカレーを作り始められるということです。

【もうひとつの見方】

作曲する為に音楽を聴くということを話してきましたが、もうひとつの見方があります。というか聴き方があります。

AメロBメロとかサビとかそういう言葉がありますが、これも音楽を作る材料を別の見方で考えた言い方だと思います。

リズム・メロディー・ハーモニーの考え方は料理の食材や調理法の話ですが、今度の話は料理を出す順番の話だと言えると思います。

Aメロとかサビとか呼び方は気になったら調べてもらうとして、曲が始まってから終わるまでの間にいくつか雰囲気が切り替わるポイントを作ってマンネリを防ぐようになっています。同じ料理を食べ続けると飽きるから、サラダがでてきたら次はから揚げみたいな居酒屋コースとかフレンチのフルコースとかいろいろありますが、とにかく雰囲気が少し違うものをつなげて一つの料理コースにしているわけです。

雰囲気が違いすぎると訳が分からなくなるので、そこらへんのさじ加減は重要です。フレンチコースで急に麻婆豆腐とかでてきたらびっくりしますよね。もちろんあえてそれをやるという選択肢もありますがそれは上級者向けです。

ということで、曲もA,B,Cといった塊を順番に組み合わせて一つの曲にしているわけです。Aという塊を分解するとそこにはリズム・メロディー・ハーモニーがはいっています。BもそうですしCもそうです。

 

かえるのうた。いってみましょう。

ドレミファミレド ミファシラソファミ ド ド ド ド ドレミファミレド

ドレミファミレドまでを一つの塊だとすると一番最後も同じ形ですね。

ミファソラソファミはドレミファミレドとは音程が違うけど上がって下がるという形は同じです。

ド ド ド ドというところはほかとは全然違う部分ですね。

記号をつけるとしたらA,B,C,AもしくはA,A',B,Aでしょうか。記号はなんでも良いですけどね。

要は、最初の部分があって、それに似た次の部分があって、全く違う部分があって、最初と同じ部分があるという組み合わせで曲が出来ているということです。

 

これも色んな曲を聴いてどういう構成になっているのかというのを聞き分けていきましょう。

サラダからでてくるのが普通だけど、曲によってはいきなりから揚げが出てくる場合もあるかもしれません。フレンチコースに麻婆豆腐や寿司が出てくることもあるかもしれません。

 

フレンチに寿司が出てきたら普通びっくりしますが、作った方には何か意図があるかもしれません。特にプロが作ったものなら。

その意図をくみ取れるようになると食通と呼ばれるようになるんでしょうね。意図はわかるけど理解出来ないとかまあいろいろあるでしょうが。

音楽も同じだと思います。

【音楽を分解して聴けるようになった?】

ということで、作曲講座と言いながら音楽の聴き方講座みたいになりましたが、まずはここが重要だと思います。

音楽というものが何なのかを知らなければ音楽を作れません。

いや、天才なら他人の音楽なんか聴かなくても自分のなかから湧きあがる何かを形にするだけでいいのかもしれませんが、そういう人は一握りです。普通の人はそうはいきません。

 

結局、教科書を読まないというだけでこれは音楽理論を勉強することに似ている可能性があります。構造を知るということです。でも上に説明したやり方なら音楽を聴くだけ、聴くときにちょっと気をつけて違った聴き方をするだけなので勉強している感覚が少なくてとっつきやすいのかなと思います。

 

しばらくは、音楽を聴くときに意識して聴くようにしてみましょう。その曲の今までと違った一面が見えたりもっと深いところが見えたり、作曲者の意図が分かったりするかもしれません。そういうところが見えてくると聴くことも今までよりもっと楽しくなると思います。食通ならぬ音通を目指しましょう。

 

続きは→超初心者向け作曲講座(俺流)その2

以上です。