生っぽく聞こえるように

打ち込みだけど生演奏に近づけたい!


エレクトロニカルなダンスミュージック、いわゆるEDMの場合にはあまり気にしなくても良さそうな気がしますが(逆に機械的な方が良かったりする?)、ジャズやクラシックっぽい曲を作る時にはなるべく機械臭は消したいものです。

HURT RECORDさんから公開された『断層ジャズ』もその名の通りジャズっぽい曲なので、機械臭を消すために色々抵抗してみました。

DTMerにとって当たり前のことかもしれませんが。

タイミングをずらす

生演奏の場合、どうやっても完璧に同じタイミングで音を出すという事は出来ないと思います。
複数人で一緒に演奏する場合にはなおさらです。

クラシックの場合は比較的タイミングは揃っている事が多いですが、ジャズの場合には奏者によりけりで結構ずれている場合もあります。ジャズでもカチッと合わせている場合ももちろんありますけどね。

そういった、演奏者の個性のようなものを打ち込みで表現できたらいいなと思って、実際にタイミングをずらして打ち込んでみます。
縦線が幾つか入っていますが、太い線が拍の頭で、細い縦線が64分音符ひとつ分です。
それぐらいの細かさで微妙にずらします。縦線を無視して打ち込む場合は左下のQuantize(オレンジ色の所)をオフにします。

複数の楽器で同じメロディを演奏する場合はそれぞれの楽器がバラバラになるようにずらします。

そして、再生してみて気持ち悪くならない程度に調整していきましょう。

また、演歌の「こぶし」のような「溜め」のようなものを意識してメロディ自体をあえてずらしてみたりもします。

強弱をずらしてつける

ジャズだと裏拍を強調してみたりとかしますが、それも演奏者によって程度に差があると思います。
それを意識してベロシティを調整してみます。
こんな感じで一音一音違う強弱をつけますが、この度合いを複数の楽器で同じにならないように調整します。
ただし、「強い」「弱い」といった方向性は統一しないと気持ち悪くなるので注意が必要です。

ピッチをずらす

クラリネット演奏の経験があるのでわかりますが、管楽器の場合は完璧に同じピッチで演奏し続ける事は難しいと思います。
口の形(アンブッシュア)も固定しているつもりでも完璧には固定できませんし、楽器の個体差でこの音は高いとか低いとかいう事もあります。
まあ、その辺は日々の練習によってほとんどわからないぐらいに調整しますけどね。
ただし複数人で合わせるのはやはり難しいです。

クラシックの場合は比較的あっている状態をよしとする傾向がありますが、ジャズの場合は全然合っていないと思うものもあります。もちろん合っているのもありますよ。

それを、打ち込みで表現してみます。
このような感じで、ピッチベンドの機能を使って写真のように微妙に上げ下げしてみます。
そして、先ほどまでと同じく別の楽器と揃わないように調整します。
あまりやりすぎると気持ち悪くなるので聞きながら調整します。

音色に気をつける

各楽器には演奏できる音高に限界があります。これ以上低い(高い)音は出せないという所があるわけです。

それを超えた音もコンピューターでは出す事ができますが、その楽器の経験者からすると「こんなの出るわけない」と急に冷めた目で見られるかもしれませんし、生演奏してもらうという機会を自分で潰す事になります。

でも、それも大事だと思いますが、それとは別に同じ音源でも使える音と使えない音があるので、使えない音を使わないようにしなければなりません。

使える、使えないというのは本物に似ているか似ていないかという事です。

ほとんどの場合はある音域の音は本物に比較的似ているので使えるが、それより低い(高い)音は似ていないので使えない。となります。

また、使える音域の中でも微妙に違うなと感じる部分があってその音を避けるという事もあります。
なので、メロディありきではなく、使える音域の中でメロディを作るという作業をやっているような気がします。

あと、個人的にクラリネット演奏の経験があるので、クラリネットの音色に対しての要求は厳しいです(笑)
なので使いたいけど使えないというジレンマを感じています。

以上です。